チャプレン室よりメッセージ

2月のみことば

わたしは弱いときにこそ強いからです。(コリントの信徒への手紙Ⅱ12章10節)

 この言葉の前にパウロは、「キリストの内に宿るように、むしろ大いに喜んで自分の弱さを誇りましょう。」と述べています。

 「弱さ」は隠したい部分です。「弱さ」はその人にとって恥、傷です。弱い部分を見せれば人から認められない、いい人生を送れない、そんな風に考えます。

 例えば就職面接で自分の弱さを誇る人など居ないでしょう。どうにか自分の良い部分を見せようとして取り繕います。

 しかしながら、キリスト教は、この弱さを受容する時、神様の恵みと力づけに委ねるほかないという信仰へと導くのです。極端な話し、キリスト教の人間観は、自分に良い所など一つもないという真実に立つことです。本当に自分に絶望しきったとき、苦しみ抜いたとき、初めて神様がこの何もない私を愛し、私に宿り、一切の良いものを与えてくださっているという確信へ至らせます。

 子どもは、大人に比べて出来ることの少ない弱い存在です。保護者の方々、また社会を蔓延している考えは、強く在ってほしいという願いです。強く在ることが良い人間であるとさえ考えられています。

 しかし、恐らくこの文書を読んでいる皆さんが考えているような強さは失われます。けれども、神様から与えられる力は決して無くなりません。この信仰に立つとき、人は本当に死をも超える強さを確信することができるのです。

チャプレン室よりメッセージ

こちらにはチャプレン室からのメッセージを更新してく予定です。